就職活動

【作業療法士の就活・転職】面接について

今回は、就職、転職の最後の難関である「面接」についてです。

行きたい職場が見つかり、職場見学などを行ない、あとは面接し内定をもらうだけです。
しかし、せっかくここまで行動したどり着いても、面接で印象を悪くしてしまうと元も子もありません。

ここでは、面接に臨む前に考えておくべき事を解説してきます。(転職寄りの内容になっています)
新しい人生に向けたステップアップが出来るようにあと少し頑張りましょう!

就職・転職の目的を明確にしておく

この目的を基に、「履歴書を書いたり」「面接で質疑応答をする」ことになります。
そして、軸を明確にしておくことで、一貫した質疑応答が出来るので面接官に伝えたいことを伝えやすくなり。好印象を与えることが出来ます。

目的といっても、人によって様々です。
今回は、ポジティブ面とネガティブ面に分けて述べていくと共に、好印象を与える言い回し例についても述べていきます。

ポジティブ面

勉強が出来る職場にいきたい

診たい対象疾患がいる

新しい経験を積みたい

勉強が出来る職場にいきたい

どんな事を勉強したいか明確にしておくといいでしょう。
明確にしておく事で、キャリアアップに関心があるとみられ、面接官としても好印象となります。

例えば…
・ボバース、CIなどの手技を学びたい
・感覚統合療法を学びたい
・呼吸器リハを学びたい
・脊損の作業療法
・高次脳障害者の社会復帰
などなど

診たい対象疾患が多い職場

職場によって対象疾患は様々です。
精神科なら精神疾患、小児なら小児領域、一般病院なら身体障害といったように大まかに分かれています。

細かな分類でいうと、脳卒中や整形疾患、内部障害・・・精神科で言えば、統合失調症、認知症などです。

各施設毎に得意な疾患は様々です。
施設見学の際にはチェックしておきましょう。
面接でも、「貴施設は~疾患が多いと伺いました。私は~疾患を中心に診療を行ないたいと考えてました。」となれば施設側に「意欲的に働いてくれそう」と好印象を与える事が出来ると思います。

新しい経験を積みたい

例えば、「勉強が出来る環境に身を置きたい」「診れる対象疾患を増やす」「回復期にいたから、生活期も診てみたい」
施設毎の得意としている事や事業内容に沿って、新たな経験を積むために就職したいと伝えるといいでしょう。

一方で、「経験を積んだら辞めてしまうのでは?」と不安になる場合もあるようなので、注意が必要です。経験を積みたいからといった理由ではなく、経験を積みたい+長く勤務したいと意思表示をしておくといいでしょう。

ネガティブ面

仕事が忙しいので楽な職場に行きたい

人間関係が上手くいかない

出産、育児などの福利厚生面での不安

患者様を選べない

ネガティブな内容は、面接官にマイナスの印象を与えてしまいます。
ここでは、プラス印象になるような言い回しについても併せて述べていきます。

仕事が忙しいので楽な職場に行きたい

業務には診療業務と書類業務があります。どちらも職場によっては、サービスでやることになる場合があったり、残業を余技なくされることがあります。

診療業務
→患者様の為のと称して、食事介助や更衣の介助を診療時間外でやらされる
→上司の代わりに診療をさせられる

書類業務
→サマリー、報告書、カンファレンス書類、住宅改修提案書など、書類が多い
→書類が出来ても、提出するまでに数名の上司にチェックをもらう必要がある

上記のように、無駄だったり理不尽な業務が増える事でストレスがかかります。仕事量が多くても、「患者様のためだから」の一言で片づけられる事もあり、更にストレスが溜まることもあります。
そして、この傾向は老舗の施設や病院に多いように感じます。

このような状況から脱する為の、面接では以下のように言い回しをする事で面接官にプラス印象を与えれるかと思います。

仕事が忙しいので楽な職場に行きたい :言い換え

患者様一人一人に向き合う事が出来る環境に身を置きたい

知識向上のための研修会参加や勉強をしたいのですが、前職は時間捻出が出来なかったので、転職を考えました

患者様になるような事が出来る環境を探しているということを強調するといいでしょう。
患者様一人一人に向き合う事は、勉強をしたりサービスで介入することだけではありません。1対1で関わる時間を丁寧に誠意をもって介入することがなによりも重要です。その関わりを重視していくという事です。

人間関係が上手くいかない

人間関係の問題はいくつかあります
・ハラスメントの問題
・他職種間のやり取り
・患者様からのクレーム

ハラスメントの問題
作業療法士は職員同士で実技練習をしたりします。これは、申し送りの関係上やる必要があるのですが、中には過剰に強引に誘ってしまう方もいるようです。
強引に誘われる事や過度な実技練習はセクハラやパワハラの対象となります。そしてそれに疲弊してしまう方もいます。

他職種間のやり取り
Dr、Ns、PT、MSWなど様々な職種とのやり取りが必要になってきます。
特に病院は関わる人数が多い為、それに疲弊してしまう事があります。
一方、訪問など小規模事業所では、人数が少ない分、合わない人との仕事に苦痛を感じることもあります。

患者様からのクレーム
認知症による拒否、高次脳機能障害による拒否、患者様のパーソナリティーによる拒否などで疲弊することがあります。

人間関係の問題は非常にシビアな問題です。出勤したくないな…と思ってしまう事も少なくないでしょう。面接では以下のように言い回しをする事で面接官にプラス印象を与えれるかと思います。

人間関係が上手くいかない :言い換え

病院→小規模事業所の場合
患者様一人に対して、特定の担当者が長期間関われる環境に身を置きたい

小規模事業所→病院
より多様な他職種連携が出来る環境に身を置きたいと思いました

これに関しては、あえて話題に出す必要はないかと思います。強いて言えば上記のような言い回しになります。

出産、育児などの福利厚生面での不安

場所によっては、育休・産休が取れない。もしくは、取る際に嫌な顔をされる、嫌みを言われる職場があります。

ママさん作業療法士の為の職場選びと転職案内

面接では、福利厚生面については素直に言っていいでしょう。会社として、優良なところであれば、福利厚生はしっかりしていますし、その段階で落とされるようならその職場には就職しない方がましです。

患者様を選べない

先ほども述べていますが、患者様の属性といいますか、どんな患者様が入るかを施設見学の際に聞いておくことが重要です。
事前に知っておくことで、不満を頂きづらくなり、納得して仕事が出来ます。

面接で聞かれそうな事をリストアップ

志望動機

キャリアプラン(どんなOTになりたいか、どんな患者様を診たいか)

前職の退職理由

希望条件(福利厚生、仕事面、給料面)

他の病院・施設も検討しているか

前述した内容を基に、「この職場でなければいけない理由は何か」「自分が入社することで相手にどんなメリットがあるのか」を答えれるようにしておきましょう。

その為には、自己分析し、自身の強みを明確にしておくことで自信をもって面接に臨む事が出来るでしょう。

面接官に自分が入職したことで得られるメリットを伝えられたら、希望条件などの提示もスムーズとなりやすいです。

面接の練習

中途者の面接練習は、不安があればやりましょう

新卒者は必ず実施しておくこと

中途者の面接

中途採用者の面接は、新卒と比較すると簡易的に行われるケースが多いです。
その為、構えすぎる必要はありません。
練習する時間があれば、自己分析に使ったりする方がいいでしょう。

ただ、喋る事に不安がある場合は練習してみるのは、悪い選択肢ではありません。練習方法については後述します。

新卒者の面接

中途採用とは違い、形式だった面接になる事が多いです。
新卒者の場合は、その雰囲気に気圧される場合もあるので、練習は必須です。

面接の練習方法

学校の先生を活用

友人に聞いてもらう

ハローワークにて模擬面接

学校の先生を活用

数々の生徒を送り出しているのである程度のノウハウがあります。
その為、面接時のアドバイスなども得られやすいです。

比較的頼みやすいので、繰り返し練習する相手として最適です。

友人に聞いてもらう

気軽に話せるところがメリットです。

一方で、緊張感は無くなってしまうので、自分の言いたいことを整理する為の練習程度にしておくといいでしょう。また、友人も就活中だと頼みづらさもあります。

ハローワークにて模擬面接

各ハローワーク毎に実施しており、申し込みをすることで誰でも利用可能です。
繰り返しの利用はあまり出来ないようなので、最後の〆ぐらいのつもりで利用するといいでしょう。

メリットとしては、本番の面接の雰囲気が味わえる。一般的な質疑応答へのアドバイスをもらえる
デメリットは、面接官に専門知識がない為、専門分野におけるアドバイスはもらいづらい。

この3つをバランスよく活用すると面接を乗り切る手助けになります。

転職時期の検討

おすすめの時期は、1~3月です。
1~3月は年度末なので、4月から新規一転して働くのにキリがいいです。また、前職との兼ね合いもあります。
退職しやすいタイミングとして1~3月でしょう。

一方で、この時期は転職者が多いです。
・引っ越し費用が割高
・求人数は多いものの競争率が高い

このようなデメリットも存在します。
これらデメリットを避ける場合は7~11月の転職がお勧めです。

まとめ

転職・就活に必要な面接についてまとめてみました。
以下の内容を押さえておくことで、面接を有利に進めれます。

転職の目的を明確にしておく

面接で聞かれそうなことをリストアップ

面接の練習

転職時期の検討

転職をしていくには、エネルギーが必要です。
また、わからない事や不安な事も多いでしょう。

そんな時は、転職エージェントなどを活用することで、相談にも丁寧に乗ってくれます。多くの場合、登録は無料なので一度登録だけでもしてみてはいかがでしょうか?