職場選び

作業療法士を辞めるという選択

皆さんは作業療法士を辞めたいと思ったことはありませんか?

そう思ってしまう背景としては、人間関係の疲弊や給料、ライフワークバランスの変化、専門性の喪失など様々な理由が存在するかと思います。

そのどれも間違ってはおらず、皆が一度は考えてしまう事ではないかと思います。ちなみに私自身もそう考えてしまう事もありましたし、今でも考えてしまいます。

ここでは、そんな作業療法士の悩みと作業療法士以外の仕事に転職するということを事例も交えながら述べていきます。

作業療法士を辞めたくなる理由

人間関係

給料

ライフワークバランス

専門性の喪失

人間関係

リハ職は他職種連携が求められている為、DrをはじめNs、MSW、CMなど様々な職種と連携が必要となってきます。
また、他職種同士だけでなく、患者様やその家族との関りにストレスを感じるケースもすくなくありません。

給料面

給料に関しては、他記事でも度々触れていますが、作業療法士はコメディカルというのもあり、日本の平均年収と比較ししても少ない水準となっています。
どうしても年収を挙げていくには、給料の高い職場への転職や職場での昇格が必要となってきます。

ライフワークバランス

業務が忙しく、プライベートな時間を捻出出来ない。
診療業務では患者担当制のところが殆どなので、子供がいるママは休みがとりづらいケースも少なくありません。

専門性の喪失

職場によっては、NsやCWと同様の仕事をさせられる事もあります。リハ職としての仕事が出来ない事もあります。
また、PTとOTが一括りにされ、「OTとPTが同じような事をしている」といった職場も少なくありません。

作業療法士以外の仕事につくメリット・デメリット

メリット

職種にもよるが煩わしい人間関係が減る

やりたいと思っていた職業にチャレンジできる

ライフワークバランスに合わせた職業選択が出来る
→リモートワーク
→短時間労働など

昇給しやすい職場を選択できる

デメリット

せっかく取った資格を活かせない

新しい職場では新人同様となる

病院の常識は世間の非常識

選択の幅が広がる事で、逆に迷ってしまう

作業療法士以外の仕事についた方の体験談

農家になったAさん

辞めた理由・・・人間関係に疲弊

他職種間との連携や同職種同士でも勉強会などに疲弊しうつ病を発症。
農家になる事を決意し転職。農業はある程度自分のペースで仕事が出来、毎日充実しているとのこと。
最近は、繁忙期以外はリハビリ関係の仕事でパート勤務をしている。

一般企業に就職したBさん

辞めた理由・・・給料の低さに悩み転職

友人との会話にて、自分の給料が低いことを知り、ショックを受け、一般企業への就職を決意。
給料自体は高くなったが、やりたい仕事がと言われればいまいちとのこと。
ただ、給料が増えた事で、プライベートは充実して過ごすことが出来ているとのこと。

趣味を仕事にしたCさん

辞めた理由・・・他にしたい仕事が出来た

元々イラストを書いたり、デザインが得意だったこともあり、広告代理店に就職。
OTの頃と比べて給料はあまり変化はないものの、好きな事を仕事にしている為、普段の生活に張りが出て毎日楽しく過ごしている。
やはり、仕事は楽しいのがいいとのこと。

他の仕事をしてても復帰出来る?!

手に職があるということ

作業療法士は国家資格です。更新も不要です。
一度身に着けたスキルはなかなか廃れません。

他の職業への転職が万が一失敗したり、改めて作業療法の仕事がいいなと思うこともあるでしょう。
そんな時にはいつでも戻ってこれます。

他職種での経験は作業療法には有利

作業療法士は社会復帰を目標として患者様と関わっています。その中には、家庭復帰だけでなく、就労支援や趣味活動の再開も含まれています。

他職種での経験は、その支援の幅を広げることも繋がってきます。

ブランクがあっても作業療法士は売り手市場

リハビリ業界はまだまだ売り手市場です。

特に介護保険分野は事業所数が増加傾向の為、今後も作業療法士の需要拡大が見込まれます。

まとめ

作業療法士として、働いていると楽しいことも苦しいことも経験します。

人間関係の疲弊や給料、ライフワークバランスの変化、専門性の喪失など 様々なストレスが掛かり

作業療法士として働くよりも、他の仕事に就いた方がいいのでは?と思うことがあります。

今回はメリット、デメリットの説明だけでなく、体験談を交えた解説も行ないました。
他の職業に就いてよかったとの意見もあれば、あれば作業療法士に戻りたいという方もいました。

大切なのは何を優先するかだと思います。今のストレスのある職場から抜け出して他の職場でOTをするのか?それとも一度、他の職業に就いてみるかの考えてみるといいでしょう。

幸いな事に作業療法士は売り手市場です。
いつでも復帰が可能なので、思い切ったチャレンジもいいかもしれません。