昨今、転職が当たり前になり、同じ職場に居続ける事が当たり前ではなくなってきました。
私の職場でも、同僚と話をしていると「いつまでこの職場にいる?」「転職は考えてる?」といった話題になる事がちらほらあります。
転職を考えている一方で、なかなか転職に踏み切れない方は多いのではないでしょうか?
私自身転職しようかなと考えた時に2年くらい悩んで転職した経験があります。今回はその経験と同僚の転職経験を紹介すると共に、各年代ごとに優先するべき事由について解説していきます。
転職を踏みとどまる要因
同僚へのインタビューし傾向をまとめました。
人間関係が良好
環境を変化させたくない
自身がない
福利厚生がしっかりしている
人間関係が良好
同僚や仕事仲間に恵まれていると感じている為、多少仕事に対してのストレスがあっても、今の職場を変えるに抵抗感が出てきます。(2年目、女性)
また、新たな職場では新たな人間関係の構築が必要になる為、それが億劫になることも要因のひとつとなります。(8年目、男性)
環境を変化させたくない
結婚や出産によって、今の環境を変化させずに仕事を続けたい意見が多かったです。
また、地元就職の場合は、地元との関係性を維持する為だったり、親の世話などから環境を変化させたくないといったこともあるようです。
自身がない
今の業務に慣れてきて、新しい職場になるとまた新しい事を覚えないといけないと思うと不安。(3年目、男性)
新しい職場で作業療法士として専門性を発揮出来るか自信がない。(5年目、男性)
福利厚生面がしっかりしている
福利厚生面での不安がなく、安心して働ける職場なので、多少給料がよかったり、ストレスがあっても、現状の職場をかえるつもりはない。(10年目、女性)
結婚、出産時にフォローしてもらった為、今後も現在の職場で働きたいと思っている(12年目、女性)
各年数毎の傾向
2~5年目
別分野へのチャレンジ
ある程度、作業療法士という職業にも慣れ、経験を積んでいくなかで、新たな分野へチャレンジする方が多いです。
回復期や急性期で網羅的に経験した上で転職にてより、自分のやりたい事を見つけようとする傾向があります。
当職場でもこの年代で、自費リハに挑戦したり、訪問分野にいったり、身体障害から精神科領域に行くなど様々な選択肢がある印象を受けます。
5~8年目
この時期は転職を考える人が多くなる年代となっています。
結婚や出産などのライフスタイルの変化
20代後半から30代は結婚や出産などのライフスタイルの変化が訪れやすい年代です。
今までの様な働き方が出来なかったり、福利厚生面での心配が出てきたり、将来の不安などから転職をするケースが多いです。
地元に帰る
県外者が多い職だと、ある程度職場で力をつけてきた段階で地元に帰る選択のため、転職する人が多いです。
また、この年代は同級生が結婚出産していく年代で、友人との繋がりが少なくなってきやすい年代でもあります。
地元を愛している人ほど、この年代で地元の中の良いグループとの関係性を維持したいと思い転職に踏み切る人も少なくありません。
8~12年目
親の体調悪化
親が定年まじかだったり定年したりと、親にライフスタイルの変化が起こったり、体調の変化が訪れる年代です。
親が脳梗塞になったりして、介護が必要になった際には、地元に帰ったり、介護の為に職場を変えたりする方がちらほらいます。
キャリアアップ
中堅のポジションに位置する年代となってきます。職場によっては役所者に登用される人が増えてきます。
しかし、規模が大きな職場では上が詰まって役職者へステップアップが難しくなります。
その為、キャリアアップを考えている方はこの時期に転職を考える事が増えてきます。
12年目以降
この年代での転職はだんだんと減ってきます。
今の環境を変化させたくなかったり役職者になる人が増える為です。
その一方で、セラピストとして成熟してくる段階になりますので、より仕事面でチャレンジしていく方が増える年代でもあります。
新規の事業所開設
介護保険事業者や自費リハ施設の開業を目指す方が中にはいます。
ある程度実績を積んでこれる世代なので、事業開設にあたってヘッドハンティングされたりすることもあります。
転職体験インタビュー
地元に帰る選択をした先輩
親の体調不良を理由に退職。地元の急性期病院に転職。
職場選びでは、なるべく定時退社が出来る職場を選択しました。
親の介護の時間を取るだけでなく、自分自身の自己学習や趣味に使える時間を確保することを念頭におきました。給料は下がってしまいましたが、結果的に今の生活スタイルに合わせた職場選びが出来てよかったと思います。(10年目、男性)
自費リハにチャレンジした後輩
地元に帰って自費リハビリをしてみたい!
3年間の間に様々な方のリハビリを経験させて頂き、結果が出せるようになってきました。元々地元に帰りたいという気持ちがあったのと、自分のスキルを発揮、また磨きたいと感じました。転職について調べていく中で、自費リハビリ存在を知りました。まだ年代が若く不安がありましたが、チャレンジしてみたいと感じ転職を決意しました。(3年目、男性)
別分野にチャレンジした同僚
元々精神科で勤務し、回復期に転職し、その後精神科に戻りました。
精神科で勤務している中で、精神だけでなく身体面の問題を抱える方も多く経験しました。「これからの精神科は身体機能も見なければ!」と思い。回復期の病院に転職をしました。そこから数年、身体機能のリハを学び、再び精神科病院に再転職を決意しました。(4年目、女性)
妻のフォローの為に職場を変えた同僚
妻がうつ病になり、そのフォローの為に転職。
以前の職場は、残業時間が多く、家庭で過ごす時間が少なくならざるを得ませんでした。妻がうつ病になり、少しでも家に居てフォローする体制が必要となり、転職を決意しました。
現在の職場は、妻の実家の近くで残業時間も少ない為、フォローしやすい環境です。次第に妻の体調も改善してきました。(5年目、男性)
夫は転職、妻は職場に残る選択
作業療法士同士で職場結婚し、しばらく経ったあと、夫は働きたい職域がありそちらに転職。私は現在の職場に残りました。
夫は以前からやりたかった領域への転職をしました。一方、私は現在の職場環境や人間関係、福利厚生面で充実していると感じていた為、転職の必要は無く、むしろ転職することがストレスでした。なので、夫婦それぞれ違う選択肢を取る結果となりました。(11年目、女性)
まとめ
転職しようと考えている方は、たくさんいらっしゃいます。
しかし、様々な理由から転職を足踏みしてしまう事が少なくないかと思います。悩んでいる間に転職の適正時期が過ぎてしまい、ずるずると同じ職場に留まってしまいます。
今回の各年数ごとの傾向と体験インタビューが転職に踏み切るきっかけになれば幸いです。